栃木県は大谷石の産地です。宇都宮周辺では古くから石蔵や石塀、建物の外装などに利用されてきました。大変雰囲気があって、近年では蔵として以外にも、改装してカフェや美容室などに利用される例もあります。
残念ながら昔からの姿のままでは決して地震には強いとは言えず、今回の東日本大震災でも大きな被害を受けてしまいました。
今回改修させていただくのは写真右側の石蔵です。無残に崩れた瓦を降ろして野地を作った後にブルーシートが掛けてあります。
注目してもらいたいのは同写真の左側の石倉。前者のものは瓦が落ちてしまったのに対し、後者は瓦が綺麗に残っています。しかし・・・・・・実は被害は後者の方が断然大きいものになっています。
壁に使われている大谷石が外側に出てきてしまっている様子がお分かりいただけると思います。
揺れが長く続いた今回の地震。揺れの始まった頃に瓦が崩れてしまった方は軽くなったお陰で、躯体までには被害が及ばなかったということでしょう。屋根の葺き替えだけで済みます。
今回の例でも分かる通り屋根を出来る限り軽くするということが地震に強い建物にする重要なファクターとなっています。吉沢板金ではもちろん、軽量金属屋根への葺き替えをお勧めします。
アフターです。こちらの石倉は立てハゼ葺きへと改修されました。
対して別の物件になりますが、こちらのお客さまがご選択されたのは横葺き屋根です。
同じ素材(ガルバリウム鋼板)、同じ色でもこのように葺き方を変えると印象が大きく変わります。お好みでご選択下さい。
1/10以下の重量へと改善工事がなされた石倉は、今後永い間、地域のシンボルとなるでしょう。
Pingback: 銅板による葺き替え工事(震災後改修工事) | 雨漏りを止める!笑顔を守る雨仕舞い論
Pingback: 大谷石の蔵-ステンレス屋根への葺き替え(震災後改修工事) | 雨漏りを止める!笑顔を守る雨仕舞い論
Pingback: 大谷石蔵の減震リフォーム(屋根葺き替え工事) | 雨漏りを止める!笑顔を守る雨仕舞い論